長男と接見した竹本康志弁護士
長男は小学6年生だった4年前に仲の良かった父親が何の話もなく、離婚したことを恨んでいた様子だったという。長男は以前から「父親に捨てられた」と繰り返し口にしていたが、その都度母親が父親をかばう様子だったことに不満を募らせ、事件の2週間ほど前に「あなたには関係ない」ときつい調子で言われた。竹本弁護士はこのやり取りによって「父への憎しみより、母への憎しみが強くなった」と推測している。
また、長男は「母親の殺害後に父親も殺害し、自殺をしようと考えていた」との計画があったことを明らかにした。長男は今年1月ごろ、父親への電話で新しい家族の存在を知り、母親の殺害後に父親の新しい家庭に引き取られ、そこで父親を殺害する機会があると考えたとみられる。現在の父親への思いについては「今の家庭を大事にしてほしい。自分のような境遇の子どもを作らないでほしい」と話したという。
長男は「少年に30万〜50万円の報酬で殺害を持ちかけた。自分が中心になり計画した」と淡々とした口調で話したが、今回も母親に謝罪する言葉はなかったという。
竹本弁護士は長男の行動と動機の説明に理解しがたい点があるとして、今後の少年審判で精神鑑定を求める考えを示した。
一方、少年と接見した林孝幸弁護士によると、少年は「長男との関係で(殺害依頼を)断れなかった。お金もほしかった」と話し「長男に利用された。(殺害実行役として)自分を選んだ理由を長男に聞きたい」と怒った様子をみせたという。
また、長男からもらうつもりだった30万円は「自動車免許の取得資金などに充てようと思っていた」と話したという。
林弁護士は「これまでの少年は金で苦労しており、金が大切だという思いがあったのだろう」と説明。また、少年は「現場の状況を思い出すと耐え切れなくなる」と現在の心情を話していた。